人生これから

日記、随想、聖書、せどり、双極性障害

聖書における「世」をは何を意味するのか?

聖書における「世」(ギリシャ語: κόσμος, kosmos)は、いくつかの異なる意味を持つ複雑な概念である。

1.物理的な宇宙

最も基本的な意味では、「世」は全ての創造物を含む物理的な宇宙を指す。例えば、ヨハネ1:10には「この方はもとから世におられ、世はこの方によって造られたのに、世はこの方を知らなかった。」(新改訳2017)とある。

2.人類や社会

「世」はしばしば人間社会、特に神から離れた人々や、神の意志に反する行動や価値観を持つ人類全体を指す。例えば、ヨハネ3:16「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである」(新改訳2017)では、救いの対象として「世」を人類と見なしている。

3.神に敵対する体系

より深い意味では、「世」は神の王国に反対する価値観、体制、文化を指す。これはサタンの影響下にあるもので、神の道に反し、罪や邪悪を促進する一切を示す。ヨハネの第一の手紙2:15-17では、「世」や「世の欲」が神の愛と両立しないものとして強調されている。

4.時間的な区切り

また、「世」は特定の歴史的な時代や、時代の区切りを示すこともある。例えば、新約聖書では「この世」と「来たるべき世」を区別し、終末論的な視点から「この世」が最終的に終焉を迎えると語られている。

まとめ

聖書における「世」は文脈によってその意味が変わる。しかし、聖書全体を通して見られる共通のテーマは、この世の価値観や生活様式が神の価値観と対立するということである。キリスト教の信仰においては、信者が「世」に属さず、神の国に属することが求められてる。