Devotion Log

日々聖書を読む中で学んだこと、考えたこと、また祈り

「肝臓の上の小葉」とは何か?

また、二つの腎臓と、それについている腰のあたりの脂肪、さらに腎臓とともに取り除いた、肝臓の上の小葉を献げる。(レビ記3章4節)

 

「肝臓の上の小葉」とは?

 

旧約時代、神に捧げられる動物のいけにえとして新改訳聖書では「肝臓の上の小葉」と訳出されている部位は具体的にどこなのだろう?

新聖書辞典を開いてみると「肝臓の小葉」という項目で次のように記されている。

 

いけにえとして捧げられた動物の肝葉、あるいは肝臓の周辺にある組織を指す祭儀上の専門用語で、出エジプト記とレビ記のみに出てくることばである。祭司の任職式などにおいて、脂肪部分とともに焼かれる大切な部位であった。

 

おそらく「肝臓の上の小葉」が具体的にどの部位を指すのかは現在では分からなくなっているのだろう。しかし、その候補が二つあって、その一つが「肝葉」で、あと一つが「肝臓の周辺にある組織」ではないかと。

 

肝臓の上の小葉」を「肝葉」として捉えるとすると、肝臓はいくつかの「葉(よう)」に分けられるので、そのうちのいずれかということになる(※動物によっていくつの葉に分けられるかは異なる)。そして、その「肝葉」は「(1)尾状葉(びじょうよう)」ではないかとして訳出しているのが新共同訳聖書(※同じく聖書協会共同訳も)だ。

 

二つの腎臓とそれに付着する腰のあたりの脂肪、および腎臓とともに切り取った肝臓の上の尾状葉を取る。(レビ3章4節@新共同訳)

 

次に「肝臓の上の小葉」とは「肝臓の周辺にある組織」ではないかと捉え、それは「胆のう」であろうとして訳出しているのがリビングバイブル。 

  

次に内臓を覆う脂肪、二つの腎臓とその上を覆う腰の脂肪、胆のうを主の前で焼く。わたしはそのいけにえを喜ぶ(レビ記3章3-5節@リビングバイブル)

 

手元にある他の日本語訳聖書(口語訳、新改訳、フランシスコ会訳、バルバロ訳)ではいずれも「肝臓の上の小葉」もしくは「肝臓の小葉」と訳されていた。ちなみに文語訳では「肝の上の網膜の腎の上(ほとり)に達(いた)る者」と訳されている。

 

尾状葉および胆のうがどこにあるかは下記のイラストで確認されたし。本当は牛や羊のそれが望ましいところであるが、良いものが見つからなかったので、人間の肝臓のイラストであるが、まあ、大体ここらへんの部位ということは分かるだろう。

 

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胆のうについてはもっと分かりやすいイラストとその働きが記されていた記事があったので、おまけでそのイラストと引用も記載しておく。

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出典:一般社団法人 日本肝胆膵外科学会

胆のうとは
胆のうは、胆嚢(たんのう)と書きます。肝臓(かんぞう)で作られた胆汁(たんじゅう)を溜(た)めておくはたらきをしています。胆のうは、肝臓と十二指腸をつなぐ管の途中にあり、西洋梨(なし)のような形をしています。 長さは10cm、幅は4cm程度で、50〜60mlの胆汁を貯えることができます。

胆汁とは
胆汁は脂肪(しぼう)を消化するために必要な液体で、肝臓(かんぞう)で1日に1リットルほど作られています。胆汁の成分は、ビリルビリンという黄色っぽい色素、コレステロール、胆汁酸塩などですが、およそ90パーセントは水分です。胆のうに溜(た)められている間に水分が吸いとられ、5〜10倍に濃縮(のうしゅく)されます。

引用先:中外製薬

 ちなみに胆のうの中にある胆汁の色は緑色。また胆のうを持たない動物もいるらしい。

まとめ

肝臓の上の小葉」とは旧約時代、祭司が脂肪とともに焼く大切な部位であった。今現在は「小葉」がどの部位を指すかは分からなくなっているが、肝臓の「葉」のいずれかで「尾状葉」ではないか、もしくは肝臓の周辺組織で「胆のう」ではないかと思われる。

補足

ネットで「肝臓の上の小葉」で検索してみると「肝小葉」という語彙が引っかかるが、それは聖書の言うところの「肝臓の上の小葉」とは別物である。